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"アクセンチュア ソングと出会う体験型の空間デザイン"をみんなで創った話

こんにちは!

アクセンチュア ソングで空間デザイナーをしている鈴木、ビジュアルデザイナーをしている河端です。
昨年、わたしたちが参加したDesignhship2023は3年ぶりのオンサイトでの開催となりました。

今回私たちのブースでは、体験型のアートインスタレーションを行いました。企画、構想からブース制作までを、ソングデザインのデザインチームで 一貫して担当しています。

私たちはDeep Simplicityの追求を標榜しています。

『私たちのデザイン理念やそれを実現するカルチャーや仕事の仕方について来場者の皆様に知ってもらいたい。』―――そんな思いから作り始めた結果、一般的な企業紹介ブースにはなかなか見られない、ブースデザインが完成しました。今回はそんな制作の過程や舞台裏を振り返ってみようと思います。


ブースについて

このインスタレーションは、みんなが参加できるインタラクティブなコミュニケーションアートです。

”あなたがより良い未来に向けてとろうとしている、新しい選択肢は?”という問いに対して、アクセンチュア ソングのメンバーと一緒にDesignship 2023の来場者の方々にご自身の答えを書いていただきます。集まった回答はモビールとして吊され、インフォメーションツリーのように成長していきます。 モビールの形は、夢を託す短冊やおみくじ、未来を志向する矢印、飛躍を願う翼をモチーフにデザインされています。モビールが色とりどりに光る様子は、個性豊かで多様性のあるアクセンチュア ソングとデザインコミュニティの表象です。 

企画構想:顧客視点からのアイディア

企業ブースのデザインにおいては、通常であれば企業の紹介や宣伝をすることが求められます。当初の構想段階においては、これまでのプロジェクト事例や理念を説明するパネルをたてて、訪れた方に読んで頂こうと考えていました。

 しかし、チームでディスカッションしているなかで、 “パネルの文章をわざわざ読む人なんているのか?”“インターネットで調べたら出てくる情報をブースにして紹介する意味はあるのか? “といった話があがり、単純な企業の紹介というよりも、リアルなブースでしかできない体験を突き詰めた方がよいのではないか、という方針がぼんやりと定まってきたのです。

そこで、私たちの企業理念や事例の紹介を敢えて一切なくし、かつ、リアルなイベントでないと体験できないインタラクティブな要素や、コミュニケーション、空間的なエフェクトを入れるということを考え、議論を重ねるうちに、参加型のアートインスタレーションをしようというアイディアに落ち着きました。

体験構想:DEEP SIMPLICITYの体現

今回のブースデザインの核となるのが、’モビール’と呼ばれる動くインスタレーションオブジェです。ひとつひとつのモビールを願いや想いを伝える短冊に見立て、私たちアクセンチュア ソングのメンバーと来場者の方々それぞれがメッセージを書き、それを吊るしていくことで会期中に’モビール・ツリー’が成長していく、インタラクティブにコミュニケーションが生まれる体験を構想しました。

モビールは角度によって様々な色に見える特殊フィルムを用い、光が透過しながらも、キラキラと反射する効果が生まれます。これはソングデザインのカルチャーやその多様性を表すメタファーとして、企業のイメージを言葉に頼らずに直観的に伝えることを意図しています。

’モビール・ツリー’という詩的で抽象的な表現によって、空間体験を通じてアクセンチュア ソングがてがけるデザインのイメージを効果的に伝え、インプレッションを高めることができたことは、まさにDeep Simplicityの追求というアクセンチュア ソングがもつデザインの思想を体現できたと言えるのではないでしょうか。

空間デザイン-手書きスケッチや3Dモデリングによる詳細検討

ブースの空間デザインは、アクセンチュア ソングのフィジカルプロダクト&スペースデザインをリードする石原と鈴木、ビジュアルデザイナーの河端が担当しました。

手書きスケッチを元にイメージを膨らませながら、展示空間での全体ボリュームやバランスなどCGでスタイリング検討を進めながら、並行して社内の制作スタジオで試作を繰り返し、回転機構や重量バランスのテスト、光や動きの効果の検証、効率的な量産方法まで含め最終的なデザイン計画に落とし込みました。

コンセプトドローイング
CG検証パース
製作図面

社内のスタジオでのブース制作

実制作は社外ベンダーに発注することが一般的ですが、今回は敢えて社内有志で制作メンバーを募集しお昼休みの時間などに集まり、モビールをみんなで手作りしました。

建築工学や美大芸大出身者、ブースデザイン施工経験者など多くの隠れた’手練’たちが集うと流石の手際よさで、全長6m近くもある巨大モビールをわずかな制作期間で見事完成させました。

ブースのデザインは搬入・組み立て・解体・搬出まで全工程を考慮に入れた設計により、その全てをメンバーで完結させ、「自分の手でつくることが好きなんだ」と肌で感じることができました。

社内のスタジオでの制作の様子。それぞれ抱えるプロジェクトで多忙な中、合間を縫って共に集い、チーム一丸となって楽しくモノづくりを行いました。

領域の越境・ビジュアルとスペースデザインの連帯

今回、構想からデザイン、制作までスムーズなものづくりができたのは、様々な領域のメンバーが連帯することで最適なハーモニーを生んだことです。

例えば、背景の壁面パネルは当初多くの紹介文や写真を含む構成で検討されていましたが、モビールの動きや光のエフェクトを空間の中で最も美しく体験してもらうために、思い切り情報量減らしたミニマムな表現へとデザインを見直すことがビジュアルデザイナーから提議され、Deep Simplicityを体現した洗練されたスペースデザインが実現しました。

結果、空間デザイナーが担当したモビールと、ビジュアルデザイナーが担当したグラフィックが、相乗効果を生み、完成度の高いブースとすることができました。 

更に、会期中に出展メンバーが身につけたTシャツや、来場者に配られたノベルティグッズのデザインも、モビールが放つ光の透過と反射から生まれるプリズム効果を基にデザイン展開することで、細部まで一貫した世界観を表現することができました。

何よりも嬉しかったのは、当日来場した多くの方々が「何これ、すごい綺麗!」と立ち止まり、小さな子供たちは飛び跳ねて喜んでくれたこと。一時はさながらインスタグラム用フォトスポットのように写真撮影の列ができました。主催者や他の関係者からも良い意味で企業ブースの期待を裏切るインパクトある展示との高評価をいただきました。

おわりに

いつもわたしたちが心がけていることは、徹底的にお客様視点、ユーザー視点に立ってサービスやものづくりを行うということ。

そんなアクセンチュア ソングの理念やカルチャーを、一方的なメッセージではなく、来訪者も参加できるインタラクティブな仕掛けで、人々の心に響き、記憶に残るように伝えていきたい。
受け手の気持ちになって、様々な専門性を持つメンバーのクリエイティビティを結集し、クラフト力を活かしてリアルの体験価値を創造したのが、今回のみんなが参加し発信できるインタラクティブなインスタレーションです。

私たちのミッションはDeep Simplicityを通じて、美しく直感的な体験で社会と世界にポジティブなインパクトを創出する こと。これからもその歩みを続けていければと思います。

Instagramアカウントでスタジオの様子をお届けしています。ぜひアカウントに遊びにきてください!: @song.design.japan

アクセンチュア ソングではデザイナーの方の採用も積極的に行っています。
詳細はこちらから:


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